私の派遣先の始業時間は10時。
通勤に1時間くらいかかるから、だいたい8時後半から9時くらいの電車に乗ることになる。自分の最寄り駅は始発の出る駅なので、9時くらいともなると完全にラッシュから外れて、発車するころはちらほら人が座っているくらいだ。
…という時間帯によるものかなんなのか、最近とみに、対面に座っている女性がフルメイクをする場面に出くわす。
今日の人もそうだった。
仮にA子ちゃんとしよう。
そのA子ちゃんは、なんだかしまりのない、ぬぼーっとした顔で入ってきて角の席をキープし、バッグの中からごそっと化粧ポーチを取り出した。まずはベースメイクから。イエローっぽい下地を、手のひらで伸ばしていく。それも豪快にだ。鼻の下をびろーんと伸ばしたり、目がつったり、それはもうちょっとコワイくらい七変化になっているのだが、そうした周囲の恐怖はお構いなしだ。とにかく豪快に下地を塗り込んでいく。
それが終わるとファンデーション。
パフに大量に取ったファンデーションを、ぬってりぬってりと塗りつけていく。内装屋さんのように塗りつけていく。そして…と工事は進行していき、電車から降りる頃には「きれいなおねーさん」一丁あがりというわけだ。
なんというのかな。
見ていてものすごく嫌悪感。
私は別に、古い人間というわけではないと思っている。女性たるもの、慎み深く…なんて考えていたら、そもそもこんなに大口開けて人の前では笑わない。オホホ.....と手で口元を隠し、淑女のように控えめに。「トイレに行ってくるー」なんて恥ずかしくて言えない。「あの、ちょっと…」と赤面しつつフラワールームに姿を消すのだ。んなわけあるか。
でもやっぱり、人並みの羞恥心はあるのだよ。
人前で「ガンヲタです」とは言えないし、往来で大声でハンドルネームを叫ばれたら恥ずかしい。仕事中に惜しげもなくオナラもできなければ、電車の中で脱糞することすらできない。
…というように、サルサはとても慎み深い女性なのである。
なので、このような、電車の中で自分のビフォーアフターを晒すなんてことはもってのほか。それならビフォーだけのほうがマシだ。ちなみに今日はすっぴんだった。時間が無くて。
なぜ電車の中で化粧ができるのだろう。
なぜ恥ずかしいと思わないのだろう。
一番の謎は、会社にすっぴんで現れることが恥ずかしい、とても見せられないわアタシの素顔なんて…と思って化粧するのなら、なぜ電車の中でフルメイクするのは恥ずかしくないのかということなのだ。そこんとこどうなのだA子ちゃんよ。
やはりこれは、関係ある人には知られると恥ずかしいけど、関係ない人にはどう思われようが関係ないということなんだろうか。そんなもんなんだろうか。ならA子ちゃん、いっそのことパジャマで乗ってきて、着替えから始めたらどうだろう。もちろんノーブラだろうから、下着を付けるところからだ。そのほうがよっぽど朝の時間が短縮できると思うのだが。逆におっさん諸君は目の保養になっていいかもしれんぞ。
なに? 恥ずかしい? まっさかぁ〜。
例えば私が人事担当で、採用する者はこの3人のなかから決めよ、時間はいくらかかってもいい…と言われたのなら、まずこういった素行調査を徹底的にするね。混んでる電車の中で足を組んだり、とある場所で煙の行く末も気にせずにタバコを吸ったり、ウィンカーを出さずにいきなり右折したり、酔っぱらって悪態を付きながら駅前の自転車を蹴飛ばして根こそぎ倒したり、レジにさりげなく横入りしたり、ベランダからゴミをおっことしたり、いったんカゴに入れた商品をまったく違う売場の棚に戻したり、…そういうやつをバッサリ不採用にしてやるのだ。もちろんA子ちゃんもだ。
どうやら話が脱線してきたようなので、ここいらで。
もちろん、自分も気を付けよう。
人の振り見て我がハイは猫である。だ。
そいではまた〜
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