竜鱗の生長点障害(1) しょげるドラゴン
2007-10-05 Fri “多肉植物 > ハオルチア > 軟葉系B”
comments (4) | trackbacks (0) | 記事のURL
なんか園芸っぽい格好よさげなタイトルっすね。(全然よくねー)
今日は理科らしいお話。というだけで消化不良を起こしそうな方、大丈夫アナタだけではありません。私がすでにプリーズ太田胃散です。
というのも、以前よりうまいこと仕立てられず手こずっている竜鱗二匹の話なんです。9月に入って、こんなことになっていました。
これは竜鱗No.1の生長点付近。写真がちょっと悪いんですけど、新芽がくにゃっと曲がっているのがわかりますか? ある意味グロい感もあるんですが、これを見たときの私の衝撃と言ったら、もうね、アンタ。
しかしマテおちつけ。たとえこれが宇宙人や小人のしわざとしても、現象には必ず原因があるのだ。植物をやってきて初めて見た症状だったので、ネットをかけずり回り、調べに調べました。そしてあったのがこんな情報。
「病害虫は少ない」と書いたが、竜鱗系(H. venosa系)のものには、原因不明の葉枯れがしばしばおこる。…(中略)…病気ではなく、なんらかの生理障害(土壌の過湿、高温、通風不足などによるもの?)ではないかと思われる(引用:ハオルチアの栽培|おひるね園芸)
ああ確かに、葉枯れはあるなあ。ねずみでも虫でもなく、変に欠けちゃったところとかあるわあー。そこから全部腐るとかはないんだけど。
さらに生理障害、生長点障害などで検索してみたら、それらしい記事にぶち当たりました。これだろうか。ちなみに下記の植物雑記はいつも参考にしている、サボテンと多肉植物 Shabomaniac!内のコンテンツ。フレーム内ページに直貼りご容赦。
pHコントロールの失敗が主因と考えられる微量要素の欠乏でした。欠乏障害は、一般に高いpHの乾燥した用土状態で起こりやすいもので、ホウ素欠乏では成長点の障害(芯止まり、褐変など)、マンガン欠乏では淡緑化などが起こります。…(引用:vol.3 栽培用土について|植物雑記)
酸性に傾くとホウ素の可溶性が増し、流亡しやすくなる。一方、アルカリ性になるとホウ素は不溶化するので、酸性でもアルカリ性でも欠乏症が発生しやすくなる。また、土壌水分も影響し乾燥下では吸収が抑制される。(引用:ホウ素欠乏症(B欠乏症)|農業技術センター)
ホウ素。微量要素。よく肥料に書いてある、リン・チッソ・カリの他に入っているというやつね。その、ちっとしか入っていないものが足りなくなると、そんなにも影響があるものなんですね。って現に障害出てるし。(そのせいだとしたらだけど)
そういえば前に、氷砂糖のエントリで、葉緑素を出したいとき→マグネシウム→苦土とかで対処、みたいなことを書いたけど、今考えてみたらアンプルを施すか(微量要素メインで構成される活力剤)、普通に液肥や置肥をするのでも良かった気がする。マグネシウムばかりが過多になれば、また他の障害につながることもあるだろうし、石灰分が多すぎても、土のPH値によっては強アルカリに寄ってしまって具合が悪いし…。と、要はバランスが大事なんだな。
しかしねー。こう知ったかぶりでいろいろ書いていますが、知識がすっごく断片的なんだな自分。園芸…というより、基本的な理科の知識がぜんぜん足りないにょー。勉強しよう。
- 肥料成分の働きと過不足症状(土つくり耕楽園)
- 微量要素不足で起こるトラブル(一覧表あり)(園芸サポート.com)
- 微量要素の欠乏と過乗の見分け方(楽して儲かる農業みーつけた)
なにやら期末試験とかに出そうな表もあるけど、というかそういう意味で目にしていたらすごく嫌いな表だったろうけど、今は宝の山に見えるぜ。理科って楽しい。園芸って、意識していなかったけど思いっきり「理科」してる趣味なんだな。もちろん、知らなくても育てられはするし、綺麗に仕立てる人もいらっしゃる。スタンスは様々なんで別にいいんですけど、今、単に知るのが楽しいんだよねえ。…ってどう見えるか知りませんが、学生時代はずっと文系だったウェブ屋です。
さて、これらをふまえてホウ素欠乏の話に戻ります。もしそうだとすれば、石灰やくん炭を混ぜすぎたことで土がアルカリに寄りすぎたのかしら。「欠乏障害は、一般に高いpHの乾燥した用土状態で起こりやすい」というのも、今年の夏は特に心当たりありますよね。乾かしまくりましたもの。
もちろん、あまり施肥するクセがなかったので、そもそも健全な生長に必要な成分が足りなかったのかもしれません。しかし、ここ一年以上無肥(ムヒ?w)でやってきて、このような症状が他のハオルチアに出たことは無い。してみると、このような症状が出やすいのは竜鱗の特徴なのでしょうか。実際インタビューしてみたいんですが、竜タンはとってもシャイなので答えてくれませなんだ。
えー、冒頭の「マテこれには原因が」からずいぶん風呂敷を広げちゃいましたが、新芽がふにゃまがったNo.1と名無し竜鱗の二匹には、取り急ぎ肥料をほどこしました。長くなりましたので、その後のお話は竜鱗の生長点障害(2) 燃えよドラゴンにて。
- 〔多肉植物 > ハオルチア > 軟葉系B〕カテゴリの過去ログ
- 東ケープのオールドトーマス川通りあたりで採れたスペックシー似 (12-06-22)
- ツンツン(デレ無し)スペックシー、その後 (12-06-18)
- 元ブラックベルディアナ似のKomboknie産スペックシー (12-06-17)
- kingwilliams town産ピリフェラCL1とグロボシ交配ルナルナ (11-12-14)
- ハオルチア・ヒスイ (11-12-10)
- 新顔さんいくつか。ブラックレツーサ・グラキリス・ノータビリス (11-10-18)
- 厚葉ベヌスタ、毛羽トル、オブベヌ交配、ハリーの窓を堪能する (11-10-01)
- チランジア好きのはしくれのはしくれ (11-09-08)
コメント
でも私基本水きりしてないし(ハオ)
それも植えつけたばかりの苗(肥料入ってる)が・・・
なんでしょねー
やっぱり生長点に虫だと思ってたのに
竜鱗は繊細なのかしらん?
私、たにくぴーぽーにTB送ってみましたよ
んで、神代はTB失敗してますね、私
スマソー
うちはピートモスの分量が多いので必ず苦土石灰をまきます。PHについても弱アルカリ性なんですよね〜
ちなみにこの春実生のハオ苗を強アルカリで育てたところ成績がよかったりします^^;
ハオだからなんでしょうかね?それとも別の要因があるのかな。
今度PH測定して比較し調べてみますね。
うーん、なんでしょうね。私も虫のしわざかと思ったのです。
まあ肥料だけのせいではないかもしれないし、竜鱗のなかで何が起こっているかは竜タンのみぞ知る…そんなでりけーとな竜タンです。
たにくぴーぽーサンキュー。って私が言うことじゃないですけど(笑)
■ちゃかさん
ちゃかさんはピートモス混ぜるんですね。私はなんか、浮いて来ちゃったりするのがいやで(乾くと水吸わないしw)、最近は使ってないですわー。
>実生のハオ苗を強アルカリで育てたところ成績がよかった
おー! それは面白い結果ですね!
ぜひ実験くんやってみてください。そしてセオリーをぶちこわしてくださいw