園芸シーズン真っ只中っすねー。元気に緑みどりみろりしてますか。
昨日、栃木県は益子町で開かれている益子陶芸市に行ってまいりました。
先だっての大震災では震度6近くの地震で、焼き物や釜などが多くの損害をうけた益子。数年来、年に一度か二度は益子を訪れていてなじみのある場所でしたから、それはそれは、非常にショックでした。
同町観光協会の小口昌一事務局長は「作家のなかには7-8割の作品が壊れた人もおり、数人が陶器市への参加を断念した」と話す。しかし、同協会には市民から「開催するなら行きます」という電話が毎日数十本かかってきたという。
益子焼窯元共販センターの大塚啓栄(けいえい)社長(72)は「益子は大丈夫ということを示さねばならない。陶器市では『来てくれてありがとう』の気持ちで全品2割引き。被災地からの客にはさらに割り引きする」と話す。
登り窯が全壊した同町益子の陶芸家、明石庄作さん(64)は、大皿やつぼなど約300点が本焼きを目前にして壊れた。「今年は作陶50年で、ガンガン作っていた。5分ほどの地震で1年近くやってきたものがゼロ。なるだけ外出せずにこもって作品づくりをしている」と語る。新たな登り窯は耐震工事を施し、7月末に完成する予定だ。(asahi.com : 春の陶器市スタート 被災した陶芸家「益子から元気を」 - マイタウン栃木)
行かないわけにゃあいかんよ! しょぼい売上にしかならないかもしれないけど、いざ益子へ支援に行くのだー!
と息巻いて出発したはいいものの。5月3日、GW連休終盤戦スタート。そんな首都圏の高速道路は早い時間から異常なほどの大渋滞。当初のNAVITIMEの渋滞予測は3時間半くらいと出ていたのですが、通りがかりの高速情報電光掲示板では外環-東北道分岐ジャンクションに辿りつくまでに190分などと意味のわからない数字を表示しておりました。
これはしぬる・・・!
友達をひとりピックアップして、東北道途中のインターまで裏道で向かおうとするのですが、その裏道へ行くための道路がこれまた動かない。ぬおお! 高速へ入ったら入ったでこれまたぬおお! サービスエリアは車が入りきれず、路肩駐車は当たり前! ふっつーに高速道をファミリーがほけほけ歩いてます。あぶねえよお前ら馬鹿か! おしっこなんて漏らせよ!
ただし北関東道へ入ると渋滞なにそれおいしいの? 状態。
益子までの一般道もすいすい。近づくにつれて逆に対向車線が混んでくる始末。早く着いて堪能した人はお帰りの時間…
「近づくにつれて」でもうひとつ。だんだんに、屋根にブルーシートをかけたおうちが多くなってきます。屋根半分あるいは、全部が覆われているもの。その青がやけに生々しく、それまでニュースでしか見ていなかった被災という現実を目のあたりにしました。
さて現地、共販センターの駐車場に停めて散策を開始しますと…メインストリートには人ひとヒト。多くのお客さんが、昨年と同じように買い物やそぞろ歩きを楽しんでいる姿が。あちこちで楽器の生演奏をしています。往来では、奥まった場所にあるお店のひとが呼びこみをしています。
それだけ見れば、震災など無かったかのようで。
当事者ではないからこそ感じる熱気とか、力のようなもの。
今回の初めてのお買いものは大塚はにわ店にて。共販センターからは少し下ったところにある、ハニワが目印のお店です。
(高解像度の写真は Flickr に掲載)
このお店も、そして通りで見かけるどのお店も商品は過不足なく並んでいるように見え、本当に失礼ながら被害があったようにはとても見えないのです。
気持ちを抑えられず、店主さんに「当時はさぞやすごかったでしょう」といったことをお会計のついでに切り出しました。すると、「大変でしたよ…もう、全部倒れて壊れてしまって。でも、こうしてみなさんたくさんいらしてくれて」と笑顔を見せてくれました。何個か買ったので少し安くしてくれました。いいのに、くすん…でも嬉しい(ぉぃ
上の写真では、同じ軒先の奥に少し見えているかな。山野草らしきものがディスプレイされているのが。
お店などの名前を聞きそびれたのですが、山野草鉢をいつもこの場所で売っているという女性が。
(高解像度の写真は Flickr に掲載)
少しお話させていただきましたが、やはり地震で多くの鉢をだめにしてしまったそうです。私が買おうとしていた鉢の入ったトレイも、「それ以外は全部割れちゃったのよ」と。
自分の鉢がそんな風になってしまって「もう本当に、悲しくてね…」とディスプレイの作品を愛おしそうに見るんです。こちらまで悲しみが伝わってきてもらい泣きしてしまいそうでした。
ディスプレイを眺めながら「いい鉢ですね…」と感想を漏らしたら、「鉢を褒められるのが一番嬉しい! 中身は買ってきただけのものだから」と微笑んでくれました。おばさん、また来ますね。絶対に。
さ。そして一年ぶりにここに戻ってまいりました。山野草モスモスのお店…と呼んでいますが、店の名前がいまいち把握できてないんですよね。
(高解像度の写真は Flickr に掲載)
どうでもいいけど、なんで外で売っている生ビールって美味しそうに見えるんでしょうね? 私は運転者ということをこれほど恨めしく思った日はなかったですよ…
昨年も一緒に来た女友達が一緒だったのですが、このお店で買ったモスモスや鉢はお気に入りで、益子へ行こうと誘ったときに「あのモスモスのお店に行きたい!」と言っていたほど。
鉢などを物色しつつ…
(高解像度の写真は Flickr に掲載)
オカメインコと戯れて。
写真の左はねむそーなオカメ、右は携帯カメラのぴろりーんという音に「ピピッ」と反応して急に元気にせわしなくなったオカメです。聞くと、カメラのぴろりーんや写真が好きなんだそうです…。が、せっかくカメラが好きなのに興奮して動きまわって、ブレて撮れないよオカメさん…。レジ前にいるので要チェックやで!
(高解像度の写真は Flickr に掲載)
その他、時を前後してマグカップを見たり、いろいろなお店を覗いたり、食べもの(中華ちまきなど)を買ったり。植木鉢のお店大塚幸内商店(折越窯)にも寄って鉢をいくつか購入。ここらへんで閉場時間の17時近くになっていました。本当はもう少し見たかったけど、時間もさることながら雨と寒さで気力が奪われてしもーたんです…カンニンよ益子…
益子ストリートは長いので、まだまだ行っていないお店がたくさんあるんですよね。今度行くときは準備万端で、二回三回休憩を入れてじっくり歩きまわりたいものです。
一人で行けば自分のペースでじっくり回れるし好きなだけ写真も撮れるけど、なんかこう、こういった観光地の買い物ってひとりで行ってもつまらないものなんですよね…。なので、前の日に突然誘って付き合ってくれた友に感謝。もちろんヒマ人なんて言わないさ。
植物関係ないただの日記になってしまった。
山野草の出店も前回に比べてほとんど覗いてないしな。まあいっか。何度でも来てやるから覚悟したらいいぜ益子。
下は、大塚はにわ店さんで購入したハニワたち。
三個買って、茶色い三連コマ。一個50円だったんだもん。
人の方は…これは武人形(ぶじんがた)になるのかなー。オサレなガーデニンググッズくそくらえ、これからは埴輪だろ。埴輪ブームが来るだろ。これらのものどもに、しっかりベランダを守ってもらおうと思います。だめにしてしまった植物の霊も弔ってくれますように。
そして植木鉢。
黒いのがモスモスのお店で買った卵の殻のような鉢。奥の平型は、大塚はにわ店軒先のおばさんの鉢。左は大塚幸内商店さんで買ったものです。
私はあまり鉢にこだわる方ではなくて。もちろん飼っているものが黒プラ鉢推奨的なものだから必要がないっちゃなかったのですが、こと山野草やセダムなんかと鉢との組み合わせを楽しむというのもありかなーなんて。
悔やむべくは、“災害復興がんばろう益子”ステッカーを買うのを失念していたこと。一枚200円のこれは何かと言うと、「益子焼と縁がある大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)の里、福島県浪江町に全額寄付される」というもの。行ったらぜひにと思っていたんです。ううー。
会期は明日まで。でも益子焼窯元共販センター及びその周辺店舗、テント広場(城内広場など)では、5月8日(日)までイベントを開催致します
(益子町観光協会)だそうです。お時間のある方はレッツゴーだぜ。
はい、そういうことで今回の写真。
携帯撮りだけど! 17枚しか無いけど!
2011年春の益子陶器市 - a set on Flickr
参考という意味では昨年のFlickrのほうがわかりやすいかな。2010年のブログ記事と合わせてお楽しみください。
益子陶器市は山野草ヘブンだったよ!という話(2010-05-11)
2010年春の益子陶器市 - a set on Flickr
参考リンク