最近、とみに目に付くこんなブログ記事。
「多肉は水が要らないので買いました」
「多肉が手入れしなくていいというので以下略」
「多肉は置いておくだけで以下略」「育てるのがラクで以下略」
なぜこれほどまでにはびこるのか、こういうイメージ。
結果、ダメにしてしまって「手入れの要らない多肉すら育てられないんだから、自分には植物飼うのは向いていないんだ」などとヌカしやがる、ってコリャ失礼。
「多肉植物」に対するイメージってあると思うんですよ。
多肉は水が要らない(もしくはすこーしだけでいい)、多肉は室内でもOK、多肉は世話せずともずっとその姿を保ってくれる楽な植物である。心当たりがある方もいませんか? …少なくとも、私はそんなイメージでしたよ。いや、それすらなかったかもしれないな。
でも、今多肉植物を育てている方の中で、「多肉は世話の要らない楽な植物だ、誰でも失敗なく育てられるからどんどんオススメしたい…」そんな風に考えられる方はいますか? 否、飼えば飼うほどその深遠さに翻弄されている方のほうが多いんじゃないでしょうか。
知らないことは罪ではないです。
だから、冒頭のように書いているブログユーザーさんを攻撃する意図は毛頭、まったく、全然ないんです。もちろん、多肉植物について調べてみるといったアクションはあっていいと思いますけど、私だってもし興味のない人間だったら、そこまでするかどうか。
第一の戦犯
普通さ、お店で買ったら、お店の人の言うことを聞きますよね。
そこで「水はほとんど要らないからラクなんですよー」って言われたら、それ信じますもの。お店の人は、売っているものについてはプロフェッショナルだっていう意識がありますから。
そして、当の売られている多肉が、穴のないガラス鉢にカラーサンドで可愛くディスプレイされていたら…そりゃ、可愛い物好きの女性なら「部屋に飾ってもいいかも」と思ったって無理はない。本当は外で日光を浴びて、いかつく育てると超格好良くなる植物だ…なんてわからないって。
綺麗にディスプレイして売る自体は別に構わないので、購入者に対して、訊かれればちゃんとその植物にあった飼い方を教えられる、くらいは当然だと思うんですよ。それこそ、ちょっとネットを探れば、いくらでも多肉ブログさんで正しい飼い方を見つけられることですし…。
頼むから、「これなんて言う名前ですか?」「うーん…多肉植物です」は無しにして欲しいんです。別に、学名までキッチリと札に書いておけなんて要求しませんから。
そんで、もっと多肉を見栄えのする、美味しそうな場所に置いてくれたらもっといいですw
第二の戦犯
最近はまだ少なく…いや、そうでもないかな。
「多肉植物は水が要らないので、窓辺や部屋の中をよごしたくないアナタにぴったり!」などと書きゃーがるインテリア・オサレ雑誌。
「種類によって違うので、詳しくは育て方を調べてください」くらいぼかして書いてあればまだいいほう。そんで、元は外や温室などできれいに仕立てられたタニクを撮影用にもってきてプチプチムチムチの状態で雑誌に載るもんだから、あの多肉はいつも何もしなくてもあの状態でいてくれるもんだと思ってる。いや、思わされてる。
これって、買う人の常識不足、知識不足ですまされないことのような気がするんだぜ。
とりあえず吠えます
夢を壊すようで申し訳ないけれど、放っておいても綺麗に育つ、綺麗でいてくれる植物なんていやーしない。よく「あのサボテンも枯らした」という言い方も目にするけれど、サボテンも根っこがあって、気孔があって、水や太陽や通風が必要な植物だって分かってます?
もうね、そんなに世話したくないならフェイクグリーンでも置いておけばよろしい(※環境上いたしかたなく、もしくは好みで置いている方には失礼な言い方になることを謝っておきます)。
もし飼い猫が、空になった水飲みの周りをうろうろして鳴いていても、具合悪そうにぐったりしていても、放って遊びに行くことができますか?
口を聞ける聞けない、目に見えて動く動かない、そんなの関係ないの。同じなの。植物は生きてるんですよ。
物言えぬ植物の、せいいっぱいの声を、五感を働かせてくみ取って上げようよ。そして、「もしかしたら植物とコミュニケーションが取れたかも」と思ったとき、植物は予想も付かない素晴らしい姿を私たちに見せてくれるはずなんですよ。
なんか話がずれてきてしまったけれどついでに、誰でも最初は初心者だから。で書いたことをここでもう一度書かせて欲しい。
グリーンサムとかブラウンサムなんて本当はいないんですよ。
すべては飼う術を知らない、経験がない、本当はやる気がない(気合が入らない)、環境に合わない(ことを推し量れない)…「なんかわからないけど私が飼うと枯れる」なんてことは有り得ない。
ダメになるには絶対に原因があるのだから、そんなコトバで自分を安心させたり、擁護しないでほしいのですよ。(もちろん、私自分がすべて綺麗に育ててないことを含めてね…)
んー、何か今日は文字ばかりで読みにくかったでしょうね、すんません。それではまた。