こんにちは。久しぶりに硬ハオのひと、多肉な堕天使うぇぶやです。
本日の「お宅の硬葉系ハオルチア拝見」では、硬ハオの最高峰・大統領・両巨頭(サル目安)であるソルディダとスカブラをご紹介します。
今回もがんばって和訳しました。この猿めが。そしてわからないまま知ったかぶって偉そうに書いてます。そんな努力を汲み取って生暖かい目でこのエントリを見守っていただければ幸いです。
うちの現在のソルディダ・スカブラブラザーズ
どうでもいいけどセンペルが…センペルが…どないしょこれ
ソルディダとスカブラは近隣種であり、両方とも原産は南アフリカのケープ原産。その中で、ケープの東寄りで採集されるものがソルディダ、ケープの西寄りで採集されるものがスカブラというくくりになっておるようです。(ソルディダの産地については後述)
日本的な言い回しなら「東の横綱ソルディダ、西の横綱スカブラ」となるのでしょうが、タイトルとしては微妙に残念感が出てしまいます。また、深夜のテンションで行けば「ケープが生んだ硬葉ハオルチア界史上類を見ない双頭ディーバ」などと訳わからなくなりますし前置きが長くなります。本題に入らせてください。
ハオルチア・スカブラとはどんな種か。
毎度おなじみAll you wanted to know about Haworthiasさんからの引用。2008年の記事ということをご了承ください。太字や改行・適当訳はうぇぶやによるものです。
H. scabra is very dark species with scabrid, tubercled leaf surfaces. It is slowly growing species, some forms are offsetting, others remains solitary. It is very variable in size. (from 30 mm to 150 mm).
The form of the plants varies from having the leaves distinctly tiered, in either 3 or 5 vertical tiers, and either incurved or suberect and spreading. In some forms there are few leaves and plants are acaulescent, but in others with many leaves, the plants do have a shorty leafy stem.
H. scabraは、表面が粗い粒状になっており、ざらざらで鱗のような葉をして、非常に黒みがかった色の種です。子株ができるものもあればそうでないものもあり、生長は非常に遅いです。サイズは30ミリから150ミリまでとさまざま。
形は、段々に重なるもの、三段もしくは五段に階層化するもの、カーブを描くか直立して伸びるもの、と異なります。葉が少なく無茎のもの、また葉が多く短い茎を持つものとあります。
(All you wanted to know about Haworthias: Haworthia scabra)
ということを踏まえた上で。
Haworthia scabra 仔吹スカブラ
もふんもふんのできたての新芽。
あ、違ったこれは前の記事の文章でした(消せよ)。
歴史をひもとけば、これは2007年にホームセンターで買ったものらしいです。まーとにかく生長が遅くて遅くて、生きてるのかと勘ぐるほどですがいつのまにやら二つも仔を吹いてました。「仔吹」の名に恥じぬ、あっぱれでござる。
いい顔になってきましたな。ただし、えらく葉先が枯れ込んでいるのは拙者の不徳のいたすところでござる。(乾かしすぎましたごめん)
Haworthia scabra スカブラ 産地不明
(Haworthia scabra var. scabra South East of Oudtshoorn?)
これを買ったときの情報というか、控えというか…がなくて詳細がまったくわからんのですが、情報を探るに、South East of Oudtshoorn産のタイプのスカブラに酷似しているなと。
お客様の中に「そうじゃなくてどこ産地のアレじゃねえの?」という方がいらっしゃいましたらどうぞ、オハガキ等でお寄せください。追ってこちらより、伝書鳩でお返事申し上げますので。くるっぽー。
ちっちゃな怪獣ですね。食べたらウロコが葉にはさまりそうです。
デジタルカメラで撮ると、肉眼で見るよりもはるかに詳細まで見られるのはいいんですが、ちょっとこれブツブツがえぐ…ぐろ…
スカブラ変種スターキアナ
外見的な特徴から見るに仲間はずれ的ではありますが、スターキアナはれっきとしたスカブラの仲間。
The plants shows exactly the same range of variability as H. scabra - the leaves may be short, incurved and twisted spirally to one side, or they may by longer, suberect and less twisted.
The relationship of H. starkiana with H. scabra is very obvious from the similar type of inflorescences and from the remarkable similarity of the various growth forms. H. smitii seems to be and intermediate form between these two species.
この植物は、H. scabraと同じ範囲に分布しています。葉は短かったり、内側に湾曲していたり、螺旋状にねじれていたり、または長く直立してねじれの少ないものもあるかもしれません。
H. scabraとH. starkianaは、花序やさまざまな生長の形態が似ていることから明らかに関係性があります。H. smitiiはこの二種の中間的な形態と思われます。
(All you wanted to know about Haworthias: Haworthia starkiana)
Haworthia scabra var. starkiana, Haworthia starkiana var. starkiana... スターキアナ/風車
スターキアナはたくさんシノニムがあるんで全部書いてらんない。綺麗な葉色はてけとーな栽培種にも思えてしまいますが、ふつーに現地におります。タイプはいくつかありますけどね。ぐるぐる旋回しているさまが「風車」なんでしょうが、それいったらスカブラ全部風車だしな。それともこの色のタイプのものとか、園芸種を「風車」と称しているのかな?
仔吹きは数年経ちますが全然しません。基本的に強健な種ですが、あまり放置しちゃうと冴えた黄緑色が褪せてしまいます。同じスカブラでも葉面はウロコ状でなく、するするつるんとした肌触りで夜も安心。
ハオルチア・ソルディダ
H. sordida is very slowly growing species rarely offsetting. In cultivation it is problematic species. It seems to grow better in perlite mixtures (or also pumice). There are several forms - in western part around Steytlerville is var. lavranii described. From area near Bluecliff station comes form with very long leaves - previously var. agavoides. In discussion is its relationship to H. bruynsii.
H. sordidaは、ほとんど仔を作らず非常にゆっくり成長する種です。栽培においては問題でもありますけど。パーライト混合物(やパミス)を用土に混ぜると良く生長する気がします。ソルディダには数個のタイプがあり、Steytlervilleあたりの西部あたりから採集されるものは「変種lavranii」とされています。Bluecliff駅付近産のものは非常に長い葉を持ち、以前は「変種agavoides」とされていましたが、現在はH. bruynsii系とされています。
(All you wanted to know about Haworthias: Haworthia sordida)
Haworthia sordida, JDV93/20, E of Springbokvlakte
スプリングボック産ソルディダ
ソルディダは東ケープ産と定義はありますが、産地としては三つ。Bluecliff・Dunbrody(東ケープ)、Soutkloof近辺(北ケープ)…と上の記事にあります。全部訳してるだけなのであとはリンク先を読んでね。
こちらのソルディダはデータ無しで購入したのですが、採集ナンバーから検索したらお知り合いのところにありました。でしっさんのソルディダ・トリオ。の一番目にあるスプリングボックのやつね。
しかしでしっさんとこ怖いよ。ソルディダ錦とかあるよ…あの人何者…
Haworthia sordida ソルディダ
こちらは何のデータも札にありませんでしたが、おそらくBluecliff産のソルディダ(Haworthia: Gallery: ib5113)。Bluecliffというのは駅の名前で、東ケープにあります。
青緑でごっつごつの肌を持つのが特徴のソルソル。前にも書いていますが、多肉植物写真集で見かけて憧れだったのがこのタイプのやつ。
細かい方の突起にフォーカスが合ってしまった…
ごっつくて、ごんぶとの根っこをチラ見せ☆
上のリンク先のいくつかの写真を見ると、砂漠や岩といった乾いた場所ではなく、生い茂るブッシュの間にそこそこ湿度のある感じでいるのがBluecliff産のソルディダと思われます。隣にコケとか生えてるものね。
そうか。もしかして、日照あふれる乾いた環境よりもこういうほうがよいのかもしれん…置き場所再考してみようかしらん。
そんなこんなで長くなってしまいましたが、ソルソルさんとスカスカさんの魅力を堪能いただけましたでしょうか。透け透けキラキラのハオルチアがご所望の方には申し訳なかったかもしれないけど(笑)
参考リンク